交通事故で車椅子生活となってしまった場合の慰謝料と後遺障害等級について

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交通事故で車椅子生活となってしまった場合の慰謝料と後遺障害等級について

大阪法律事務所 所長 弁護士 長田 弘樹

監修弁護士 長田 弘樹弁護士法人ALG&Associates 大阪法律事務所 所長 弁護士

交通事故に遭って怪我をした結果、重い障害が残り、車椅子での生活を余儀なくされることがあります。

車椅子が必要な状態になると、被害者の方は肉体的、精神的に大きな負担を抱えることになります。そして同時に、それまでの生活が一変することになり、今後の生活や費用への不安が募ることでしょう。

ここでは、交通事故によって車椅子が必要となるほどの怪我を負った場合に認定される可能性がある後遺障害等級や請求できる費用などについて解説します。

交通事故で車椅子が必要になる可能性のある怪我

交通事故で負った怪我の内容によっては、車椅子が必要になる可能性がございます。
具体的には、以下のようなケースがあげられます。

  • 脳の損傷脳挫傷やびまん性軸索損傷などで脳を損傷したことにより、両足に麻痺が残ってしまった場合です。
  • 脊椎の損傷頸部、胸椎、腰椎等の脊椎を損傷したことにより、両足に麻痺が残ってしまった場合です。
  • 足の切断、変形足の切断を余儀なくされた場合や、骨折などにより変形してしまった場合です。
  • 両足の関節の用を廃した場合 関節が完全に固まって動かないなど、具体的には、次のものが該当します。
    • ⑴ 関節が強直またはこれに近い状態にあるもの
    • ⑵ 関節の完全弛緩性麻痺またはこれに近い状態にあるもの
    • ⑶ 人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち、その可動域が参考可動域角度の1/2以下に制限されているもの
  • 両足骨折 両足を骨折して治療中の場合です。

交通事故で車椅子となった場合に考えられる後遺障害等級

後遺障害等級は1~14級に分かれており、後遺症の部位や程度によって該当する等級が決められます。

交通事故の怪我により車椅子生活となった場合には、以下の等級が認定される可能性があります。

等級 後遺障害
1級・要介護 1号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
2号 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
2級・要介護 1号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
2号 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
1級 5号 両下肢をひざ関節以上で失つたもの
6号 両下肢の用を全廃したもの
2級 4号 両下肢を足関節以上で失つたもの
3級 3号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
4級 5号 1下肢をひざ関節以上で失つたもの
7号 両足をリスフラン関節以上で失つたもの

後遺障害等級認定を申請する流れ

後遺障害等級認定申請の大まかな流れは、以下のとおりです。

  • ① 担当医に症状固定と診断される
  • ② 担当医に後遺障害診断書を書いてもらい、相手方任意保険会社に送付する
  • ③ 相手方任意保険会社から「損害保険料率算出機構」へ書類が渡される
  • ④ 「損害保険料率算出機構」で等級審査が行われる
  • ⑤ 後遺障害等級認定申請の結果が通知される

なお、この後遺障害等級認定の申請方法は、相手方任意保険会社が手続きを行う「事前認定」といわれる方法です。

これに対し、被害者自らが後遺障害診断書などの提出書類を用意し、相手方自賠責保険会社に提出する「被害者請求」という方法もございます。

「事前認定」は相手方任意保険会社がすべて手続を行ってくれるため簡便である一方、どのような資料が提出されたのか被害者が確認する機会がないため、どの資料をもとに判断されたのかが分かりにくいとのデメリットがあります。

後遺障害等級の申請手続きについて

交通事故で車椅子生活になった場合に請求できる損害賠償

交通事故により車椅子生活となった場合、車椅子そのものの費用だけでなく、車椅子で生活できるように自宅を改造する費用など、多額の費用が必要となることが想定されます。

この場合に請求できる可能性のある損害を詳しく見ていきましょう。

車椅子生活に関する費用

車椅子生活に関する費用として請求できる項目は、以下のとおりです。

  • 車椅子購入費用
    後遺障害の内容や程度などを考慮し、必要かつ相当の範囲内で認められます。
  • 自宅改造費
    車椅子で生活ができるように自宅をバリアフリーにしたり、手すりをつけたり、エレベータを設置するなど、リフォームにかかった費用については、後遺障害の内容や程度などを考慮し、必要な範囲で認められます。また、被害者に同居家族がいる場合には、家族も一定程度の便益を受けることから、その分を考慮して改造費の一部を減額すべきか問題となることがあります。
  • 車椅子買替費用
    車椅子には耐用年数があるため、将来の買替費用についても原則として認められます。もっとも、将来分として請求する買替費用については、中間利息が控除された額が損害として認められます。
  • 将来介護費
    車椅子生活により、被害者が日常生活において必要とされる動作(入浴、食事、排せつ、外出等)を自力で行うことができない場合には、将来にわたって介護を受ける必要性があるとして、将来介護費を請求することができます。仮に介護士等の職業付添人に介護を依頼する場合には、実際に支出するであろう費用額に基づき相当額が損害として認められます。
  • 車両改造費
    車両のバリアフリー化のために要した費用についても、実費相当額を請求できる場合があります。

車椅子は購入必要性や費用の相当性が争点になりやすい

車椅子には、自走用や介助用、電動型など性能によって、様々な価格帯のものが存在します。

また、室内用と屋外用を使い分けるために複数台購入した場合にも、購入の必要性や費用の相当性が争点となりやすく、購入の必要性がない、または費用の相当性を欠くと判断された場合、車椅子の購入費用全額が認められない可能性もあります。

車椅子をレンタルした場合の費用は全額出る?

例えば、怪我の治療中のみ車椅子をレンタルした場合など、車椅子のレンタル費用は、必要かつ相当の範囲内で認められます。

もっとも、怪我の程度によって、レンタルの期間が長期間に及ぶ場合や、費用が高額になる場合には、レンタル費用全額が損害として認められない可能性があることに注意が必要です。

治療関係費

上で説明した項目以外にも、治療にかかった費用はについては、怪我の治療に必要かつ相当な実費全額について認められます。

治療関係費としては、治療費以外にも以下の費用を請求できます。

  • 入院費
  • 入院雑費
  • 入通院交通費
  • 付添看護費
  • 器具、装具購入費

特に、付添看護費については、親族の付添いであっても、被害者本人の損害として加害者に請求が可能です。

車椅子生活を余儀なくされるような怪我を負った場合には、日常動作が困難となることが想定されますので、付添看護費の必要性は認められやすいといえます。

慰謝料

交通事故による怪我で後遺障害を負った場合、以下の慰謝料を請求できます。

  • 入通院慰謝料
    交通事故による怪我で入院や通院を余儀なくされたことによる精神的苦痛に対する補償です。実務上は、交通事故による受傷から症状固定するまでの期間に応じて、入通院期間や実際の通院日数などをもとに金額が決まります。
  • 後遺障害慰謝料
    交通事故によって負った怪我が後遺障害として残ったことによる精神的苦痛に対する補償です。実務上は、後遺障害等級ごとに慰謝料額の基準が定められており、認定された等級に応じて慰謝料のおおよその金額が決まります。

休業損害

休業損害とは、交通事故による怪我の治療や療養のために休業し、その結果減少してしまった収入のことをいいます。

一般的に、交通事故による受傷から症状固定までの間に休業の必要性が認められれば、事故によって減少した収入を休業損害として請求することができます。

休業の必要性は、怪我の部位や程度によって異なるため、車椅子生活を余儀なくされたことにより休業せざるを得なかった事情を具体的に主張していくことが重要です。

後遺障害逸失利益

後遺障害逸失利益とは、交通事故により後遺障害が残り、労働能力が低下した結果、将来得られるはずであった収入が減少することによる損害を意味します。

後遺障害逸失利益の額は、認定された後遺障害の部位や程度、事故以前の収入、職業、年齢などの個別具体的な事情を踏まえて、判断されます。

車椅子生活になることで、被害者の労働能力にどの程度の影響が生じるかを主張していく必要があります。

まずは交通事故チームのスタッフが丁寧に分かりやすくご対応いたします

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交通事故で車椅子生活となった場合に弁護士へ依頼するメリット

交通事故で車椅子生活となった場合に弁護士へ依頼するメリットとして、以下のものが挙げられます。

  • 慰謝料の増額が見込める
  • 相手方との示談交渉を一任できる
  • 提示された損害賠償額から増額する可能性がある
  • 後遺障害等級が認定されやすくなる
  • 適切な休業損害を受け取ることができる
  • 通院頻度や期間についてアドバイスが受けられる
  • 過失割合を正しく修正できる
  • 治療費の打ち切りに対応してもらえる

交通事故で車椅子生活を余儀なくされた場合は弁護士法人ALGにご相談ください

交通事故で車椅子生活を余儀なくされた場合、今後の生活がどのように変わるのか見通しが立たず、どのような内容について損害賠償請求できるのか分からないまま不安に感じておられる方も多いと思います。

交通事故に遭われて車椅子生活となり不安な思いをされている場合は、交通事故事案の経験が豊富な弁護士法人ALGの弁護士にご相談ください。

ご依頼者様の不安やお悩みを少しでも減らし、納得のいく賠償金を得られるよう尽力いたします。

大阪法律事務所 所長 弁護士 長田 弘樹
監修:弁護士 長田 弘樹弁護士法人ALG&Associates 大阪法律事務所 所長
保有資格弁護士(大阪弁護士会所属・登録番号:40084)
大阪弁護士会所属。弁護士法人ALG&Associatesでは高品質の法的サービスを提供し、顧客満足のみならず、「顧客感動」を目指し、新しい法的サービスの提供に努めています。