交通事故の休業損害について

交通事故の休業損害について

交通事故における休業損害とは

休業損害は、事故による傷害が治癒しまたは症状が固定したときまでの間に、受傷のために休業したことにより得ることができなかった額について認められます。

現実に休業により喪失した額がわかる場合はその額が損害として認められ、それが判明しない場合は基礎収入に休業期間を乗じて算定します。

賠償の対象となる期間は原則として現実に休業した期間とされますが、症状の内容・程度・治療経過等からして就労可能であったと認められる場合は現実に休業していても賠償の対象にならない場合が一定程度ある事には注意を要します。

  • 1.給与所得者の場合
  • 2.事業所得者の場合
  • 3.会社役員の場合
  • 4.家事従事者の場合
  • 5.学生・生徒・幼児等の場合
  • 6.無職者の場合

について、以下にご説明させていただきます。

給与所得者の場合

休業損害は、受傷のための休業により現実に喪失した収入額を損害と認められます。

具体的な計算式を挙げますと、

日額収入×休業日数-支払われた額=休業損害の額

となります。

この時、日額収入の根拠となる基礎収入は、少なくとも事故直前3か月の平均収入を用い、不確定要素の強い職種についてはより長期間の平均収入を用いることがあります。

事業所得者の場合

交通事故に遭い負傷したため収入が減ってしまった場合の休業損害についてです。

事業所得者の場合、原則として事故直前の申告所得額を基礎として、申告額を上回る実収入額の立証があった場合には実収入額によって算定されます。

被害者の代わりに他の者を雇用する等して収入を維持した場合は、それに要した必要かつ相当な費用が損害となります。

会社役員の場合

会社役員の報酬につきましては、労務提供の対価部分と利益配当の性質を有する部分とがあります。

休業損害としては、労務提供の対価部分は認められますが利益配当の部分は認められません。

家事従事者の場合

専業主婦が受傷のため家事労働に従事できなかった期間についても、賃金センサス第1巻第1表の産業計、企業規模計、学歴計、女性労働者の全年齢平均の賃金額を基礎として認められます(最判昭50.7.8)。

パートタイマーや内職等の兼業主婦については、現実の収入額と女性労働者の平均賃金額のいずれか高い方を基礎として算出します。

学生・生徒・幼児等

就職活動中などの状況で事故にあい就業できなくなった場合など、事故に遭わなければ得られたはずの収入(給与)がある場合は休業損害を請求することが可能です。

受傷によって就業が遅れてしまったような場合にも休業損害の請求が可能です。

事故による傷害が治癒しまたは症状が固定したときまでの間に、受傷のために休業したことにより得ることができなかった額について認められますので、働いていない学生や生徒、幼児には認められないのが原則です。

無職者の場合

無職の方については原則として休業損害は発生しません。

ただし、受傷によって就業が遅れてしまったような場合に、例えば、治療期間が長期に渡る場合で治療期間中に就職する蓋然性が認められるときは休業損害が認められることがあります。

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この記事の監修

弁護士法人ALG&Associates 大阪法律事務所 所長 弁護士 長田 弘樹
弁護士法人ALG&Associates 大阪法律事務所 所長弁護士 長田 弘樹
大阪弁護士会所属。弁護士法人ALGでは高品質の法的サービスを提供し、顧客満足のみならず、「顧客感動」を目指し、新しい法的サービスの提供に努めています。
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